音楽を長くやっていると、評価のされ方はいろいろあるなと思います。
容姿やファッション、ジャンル、楽器…。それで「すごい」と言われることもあれば、「なんだそれ」と言われることもある。
でも一番きついのは「無関心」。酷評でも構わないんです。興味を持たれている時点で勝ちですから。ビートルズだって最初は「髪の長い不良」と言われながら、結局は音楽史をひっくり返しました。
日本には「忖度」という文化があります。ビートルズを聴いたことがない人まで「いやーやっぱり凄いっすね」と周りに合わせる。逆にビートルズなんてアイドルだから子ども騙しと言っていた人もいたり。ですが、それってパソコンを持っていないのにWindows95だけ買って「で、これ何に使うの?」と聞いてるようなもの(笑、古い例えすいません)。形だけの評価に意味はない。
だから俺は「形だけのビートルズしか知らない人」には、こちらから「じゃあ本物を教えてあげますよ」と言いたくなる。((笑)実際、教えはしないけど。)つまり、ロックは体感してこそなんです。
最近は邦楽やK-POPが盛り上がり、洋楽離れを感じます。でもロックのルーツは洋楽にある。呼吸感やグルーヴはどう頑張ってもそこに宿っている。だからこそ、邦楽やK-POPを聴き込んでいる人たちに「悪いけど俺には勝てないよ」と言ってしまう(笑、独り言ですが)。
言えてる事はロックは「ノーフェイク」である一方、エンターテイメントでもあります。つまり「本音をどう演出して伝えるか」が大切。演出なしの本音はただのロクデナシになってしまう。ロックな演出での本音を届けるからこそ、観客は心を動かされるんです。
“You can fake the style, but you can’t fake the soul.”
(スタイルは真似できても、魂はごまかせない。)
そういう意味で、評価はどうであれ「魂」を響かせられるか。それがロックミュージシャンの勝負どころだと思います。
Stay Rock