2026年9月25日金曜日

AI音楽には勝てるわけがないという真実(其の6)

まず最初に、ハモリーメンの「Road to Solo Live Sound Pack」を購入してくださった皆さん、本当にありがとうございます!

10曲入り500円という手作りのサウンドパックですが、実際に手に取って聴いていただけるというのは、作っている側としてやっぱり嬉しいものです。
「聴いてくれる人がいる」ということが、次の音楽を作るモチベーションにもなります。

このBlogの最後に、もう一度我がオリジナルバンド「ハモリーメン」のサウンドパックの告知をしますので、まだ聴いたことがない方も、よかったら最後までお付き合いください。

では、今回のテーマです。

「AI音楽には勝てるわけがないという真実(其の6)」



世の中は、かなりAIに対する認識が深まってきたように思います。
 AIで絵を描く人、AIで音楽を作る人、AIで文章を書く人。もう「AIなんてたいしたことない」と言っていられる段階ではなくなってきました。 
ところが、SNSを見ていると、最近ちょっと気になることがあります。

 「誰が、どうやって作ったのか。それこそがアートであり、そこに価値がある」 という投稿が、とにかく多い(笑)


もちろん、「誰がどう作ったのか」に価値がないと言っているわけではありません。 
作品の背景や作者の人生、制作過程を知ることで、作品の見え方が変わることはあります。 ただ、それを「アートの本質」そのものにしてしまうと、ちょっと話が違ってくるとおもいませんか?

 なので今回は特別に、パンチーノ的にスッキリ細かく整理してみようと思います(笑)まず、これからAIによって何が起こるのか。 ものすごく簡単に言います。

技術的なものの価値がどんどん下がっていく事実からは逃げられない。


これは音楽だけの話ではありません。 絵を描く技術、写真を加工する技術、映像を作る技術、文章を書く技術、プログラムを書く技術……。 
今まで人間が時間をかけて身につけてきた「作るための技術」を、AIが猛烈なスピードで補助してくれるようになる。 しかもAIは休みません(笑)
 24時間働くし、文句も言わない。

 そして、AIは人間が何年も練習して身につけた技術を、一瞬でそれらしい形にしてしまう。 もちろん、人間の技術が突然ゼロになるわけではありません。
 ギターが上手い人は当たり前に上手いし、絵が上手い人の技術も素晴らしい。 

でも、「それを作るために必要な技術の希少性」は確実に下がっていく。


 ここを理解しないと、AI時代のアートの話がややこしくなるんですよね。 
例えば、昔は写真を一枚きれいに撮るだけでも大変だった。 今はスマホをポケットから出して、誰でもかなり綺麗な写真を撮れる。 だからといって写真がなくなったわけではありません。
 むしろ「写真を撮れること」そのものの価値が下がったからこそ、「何を撮るのか」「なぜ撮るのか」のほうが重要になってきた。

 AIも、基本的にはこれと同じ方向に進んでいくと思っています。

 つまり、「作れる」ことの価値が下がり、「何を作るのか」の価値が上がっていく。


これがAI時代の大きな変化だと思うんです。 だから「人間が作ったから価値がある」という考え方だけでは、これから先は少し苦しくなる。 だってAIが、人間には作れないようなものまで作れるようになっていく可能性があるわけですから。

 「これは人間が作りました」 「これはAIが作りました」 それだけで作品の価値を決める世界になったら、AI時代のアートはずっと「人間製品とAI製品の比較大会」になってしまう(笑)
 自分は、そこじゃないと思うんですよね。誰がどうやって作ったのかではないということ。

 では、アートの本質って何なのか?

そうですね、もうお分かりですね「何を感じ、何を考え、何を表現したいのか」これしかいまのところ思いつかないです…


 そして、その結果として作品が生まれる。 誰が作ったのか、どうやって作ったのかという「物語」も、その作品を構成する大切な要素の一つ。 
でも、それだけが価値ではない。 例えば、ものすごく苦労して描いた絵だから価値が高い、ということにはならないですよね?

 10時間かけた絵より、10分で描いた絵のほうが心に残ることだってある。

 ギターソロだって同じです。 超絶技巧で100音弾いたから偉いわけじゃない。 たった一音が、その曲の一番いいところに刺さることだってある。
 これ、前回のBlog「弾いて歌う」の話にもつながります。 

技術は手段なんですよね。 目的ではない。 AIは、その「手段」の部分を猛烈な勢いで拡張している。 だから人間は、技術でAIと競争する必要がなくなっていく。 むしろ、競争しても勝てません(笑)

だから、 AIがどんどん便利になっていくなら、「AIより速く作る」「AIより上手く作る」という勝負から降りてしまえばいい(笑)

 じゃあ人間は何をするのか? 何を作りたいのかを考える。 そして、それを自分の人生の中で表現する。 ここに人間の面白さが残るんじゃないでしょうか?

 そこで、またビートルズの話をさせてください(笑)


 ジョンとポールって、ギターを持って向かい合って、「ここはこうしよう」「いや、こっちのほうがいいんじゃない?」と、あーだこーだやりながら曲を作っていたわけですよね。 そこには、二人の人生があります。 二人の性格があります。 二人の音楽的な好みがあります。 そして、その二人が一緒に時間を過ごして、意見をぶつけて、曲が変化していく。 
これはAIに「ジョンとポールっぽい曲を作って」と頼めば再現できる部分もあるでしょう。 
でも、ジョンとポールが実際にその時代を生きて、同じ部屋で「あーだこーだ」やっていたという出来事そのものはAIでは再現できない。


ここに「作品の背景」としての価値が生まれる。 ただし、それも結局は作品そのものと切り離して考えるものではないんですよね。 ビートルズの曲が素晴らしいから、その背景にあるストーリーにも興味が湧く。 

つまり、「誰が作ったのか」が先にあって作品が価値を持つというより、作品が人の心を動かすから、その作者や制作過程まで知りたくなる。 自分は、こちらのほうがアートの本質に近いと思っています。 

だからAI時代になっても、アートはなくならない。 むしろ、これまで技術の陰に隠れていた「何を伝えたいのか」「何を感じているのか」「何を面白いと思うのか」という部分が、もっと前に出てくるんじゃないでしょうか?

そして、これは音楽をやっている自分にとっては、むしろ面白い時代です。
 AIを使えば、アレンジもできる。 リズムも作れる。 いろいろなアイデアを試すこともできる。 だったら、自分はその中から「これ面白いじゃん」と思うものを選べばいい。


 AIを神様にする必要もない。 AIを敵にする必要もない。 ましてや、AIと人間のどちらが偉いかを競争する必要もない。 AIは道具。人間は人間。 そのうえで、自分が何を作りたいのか。 ここが一番大事なんじゃないでしょうか。 


これから技術的な価値が下がっていくことを、悲観する必要もないと思っています。 むしろ、技術を手段として使える人間にとっては、ものすごく自由な時代になる。 「自分には絵が描けないから表現できない」 「自分には作曲技術がないから曲を作れない」 「自分には映像技術がないから映画を作れない」 そういう技術的な壁が、どんどん低くなっていく。
 だったら、もっと作ればいい。 もっと遊べばいい。 もっと自分の頭の中にあるものを外に出せばいい。 そして、その中から本当に人の心に残るものが生まれればいい。 

パンチーノは、そっちの未来のほうが楽しいと思っています。

 結局、AI音楽には勝てるわけがない。 だからこそ、勝負する場所を変えればいい(笑)

 AIより上手く作ることではなく、自分は何を作りたいのか。何を伝えたいのか。誰と一緒に音を出したいのか。 そこを楽しむ。 それが、AI時代の人間の音楽なんじゃないでしょうか。


そして最後に、最初にもお話ししたハモリーメンの「Road to Solo Live Sound Pack」の告知です。


すでに購入してくださった皆さん、本当にありがとうございます。
ハモリーメンのオリジナル曲を中心に、パンチーノがこれまで作ってきた音源を10曲収録した手作りのサウンドパック。



10曲入り、500円です。
売上は、ハモリーメンのワンマンライブを目指す「Road to Solo Live」の活動に使わせてもらいます。
今どきCDかよ、という話もありますがスマホデモ聴けるQRコード付きです。(笑)

AIで何でも作れる時代だからこそ、こういう「人間が手で作って売るもの」も面白いんじゃないかなと思っています。
「ハモリーメンって、どんな音楽やってるの?」
そんな方は、ぜひ一枚聴いてみてください。


500円ですから、映画一本より安い(笑)
そして、いつかSound Packを聴いてくれた方がライブにも来てくれて、
「CDより実際に聴いたほうが面白いじゃん!」
なんて言ってくれたら最高ですね。
購入してくださった皆さんへの感謝を忘れず、これからもまだまだ音楽を作っていきます。

AI時代になっても、パンチーノはまだまだ自分で音を出しますぜ(笑)
Stay Rock!🎸